2015/08/22
恥ずかしながら50歳まで日本人を続け、
唐紙なる日本古来の伝統工芸品を良く知らなくていた。
ボクより遥かに造詣深いコーディイターさんに連れられ、
京都、中京区にある雲母唐長(きらからちょう)さんにてアート制作の打ち合せを。
京都で創業390年続くと云う日本唯一の唐紙工房。
蛤御門の変で当時多くの唐紙工房が消失し、
朴ノ木で作ると云う木版を蔵に保存していた唐長さんだけが、
ただ一軒、脈々と伝統を引き継ぐことが出来たらしい。
600以上現存するという木版と、
三原色の顔料が発する豊かな色彩との無限の組み合わせ。
見れば見るほど、聞けば聞くほどに、
この伝統的で斬新な唐紙の楽しさに引き込まれる。
桂離宮や二条城、重要な寺社仏閣の修復も唐長さんへご指名がかかるらしいが、
あきたらず、新しい領域を展開するご主人、ととさんの取り組みが興味深い。
日本古来文化のナマの一端を垣間見る、貴重で神聖な体験が出来た。
さてさてどんな唐紙が仕上がってくるのかいまから待ち遠しい。