2017/12/24
毎年クリスマスの時期に日本国内を旅してまわる友人夫婦、
ことしは高野山の壇上伽藍から聖なる夜を見下ろす計画。
弘法大師、つまり空海が開いた高野山は日本仏教の聖地のひとつ。
クリスマスに訪ねた聖地は人影もまばら。
外国人の観光客ばかりが目立っている。
信心深い日本人は下界でキリストの誕生を祝い、
敬虔な西欧のクリスチャン(?)たちは天上界で仏様を参る。
ひっそりとした奥の院は低い気温のせいではなくて霊的すぎて肌寒い。
“”霊験あらたか”とはまさにこの場所にふさわしい言葉。
朽ちかけたようにしか見えない戦国武将の供養塔、
石田光成、明智光秀、徳川家が並んで弔われているのは興味深い。
残念ながらクリスチャンにはピンとこないかも知れない…
宿坊となるお寺は、修行寺での宿泊というよりむしろ
古来日本人の暮らしぶりがこうだったんだと気づかせてくれる儼乎たるもの。
整然としていて最低限必要なものしかここには存在しない。
真言密教の聖なる夜、お酒を控える良い修行、イヤ苦行か。