2021/07/12

アアルトを訪ねて

兵庫の県立美術館で開催中のアアルト展に。
アルバ・アアルトは言わずと知れたフィンランドのモダニズム建築家。
昔、あらゆる書籍で「アアルト」と表記されていたが、最近は「アールト」と表記されているようだ。
「アアルト」と「アールト」では全く別人のように感じてしまう。出来るなら軽自動車のような呼び名はやめてほしいものだ。

雑誌CASAなんかで良くアアルトの家具が特集されていて、家具作家の印象も強いといえば強いが、こういったエキシビジョンで当時の建築ドローイング、特に製図をまじまじ観察すると、しっかりとした信念をもった建築家、思想家であることがわかる。

前衛的な建築家であるアアルトは、たくさんの建築作品を世に残しているが、なまじ写真集で完工作品を見るよりも、その作品の基盤になっている設計の段階、つまり設計図面の中に、
この建築家の思想信条の痕跡を感じてしまう。
特に製図が現代のようなCADでなく、自身の手による手描き図面であるからなおさら。

アアルトが37年に手がけたパリの国際博覧会・フィンランド館、
46年のMITベーカーハウスなどの模型展示があり、計画性、独創性、柔軟性、すべてにおいて秀逸。


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