2005/07/06
スペイン北部、カンタブリア州に人口4,000人ほどの小さな町“サンティジャーナ・デル・マル” (http://www.santillana-del-mar.com/)がある。
スペイン人が最も美しい村と称えるこの村はアルタミラの洞窟のある町としても知られ、町全体が国の重要文化財指定を受けている。
中世の面影というより中世そのままのサンティジャーナは、石畳と石積家屋ばかりのロマンチックな町。
寄り添う家々といくつかの主だった路地が入組んで、小さな町を形成していて、比較的都会から近い位置にあるため日帰ドライブのスペイン観光客が多い。町にはパラドール(国営ホテル)やいくつかのホテルがあり、もちろん遠方からの観光客もいるのだが、日本での観光情報が乏しく、予約サイトも少ないのだろう、日本人を見かける機会がなかった。
ボクの場合、プライベートで海外旅行のプランを練るとき、渡航先の選定ポイントの一つとして、日本人の“いなさそう”度が高いことを重要視している。
どうせ遠い海外へ行くんなら、日本人が行かないへんぴなところまで行きたい。という自然な理由。
ホントにここ20年くらい、日本語が聞こえない観光地は無い。というくらい日本人は何処にでも出没する。バブルはとっくに終われども海外へ旅立つ日本人は後を絶たない。遠い彼方のホテルで一人静かに朝食、そんな時後ろから大阪弁トークが響き渡ったら‥‥。考えただけでゾッとします。大阪人として。
というわけで日本人いなさそう度98%のサンティジャーナは大阪弁のない静かな観光地でした。
石造りの町並みはスペイン中で見かけるけれど、北スペイン独特のしっとり湿った空気に包まれる石畳の風情はまたカクベツです。
町の中心にスペインおきまりの広場があり、そこに面して建つ教会コレヒアータはロマネスク様式の美しい建物。広場から伸びるメインの通りにあるのがホテル 『カサ・デル・マルケス/CASA DEL MARQUES』。友人フェルナンドのオススメで滞在したが、中世、十字騎士団が泊まっていそうな趣のある建物。適度にこじんまりしていてパラドールより快適でリッチで料金も安い。ホントにオススメです
(http://www.all-hotels.com/xbook/servlet/hotel-details?hotl_id=314674#)
ホテルを出て教会方向スグに、家族経営のちっちゃなチーズケーキ屋さんがあり、ケーキと絞りたて牛乳でひと休みできる。石畳に響く遠くの靴音が、かえって町の静寂を物語る。
日帰りじゃなく、ゼッタイ一泊はしてほしいサンティジャーナ。
ホントに日本人いません!(源)