2019/06/08

屋形船

天満橋から屋形船で大川を行き来し、中之島の景色とお酒を愛でようという集まり。
十数年ぶりに参加させていただいた。

事務所が中之島を離れて10年。
いまでは中之島界隈はすっかり様変わりし、
洒落たカフェやレストラン、大建築家の親水公園や夜間のイルミネーションなど、
官民挙げておしゃれでスマートな街並みへの変貌を推し進めている。

しかし少し昔にさかのぼると、
コンクリ―トの広場はまだ土のグランドで、
テニスコートや野外音楽上の利用者が
時折賑やかな声をビルにこだまさせる程度の静けさ。
リーマンショックの頃には、このグラウンドで配給される食事めあての長い行列を見ては、複雑な心境になった。
そういえばあの頃ホームレスも少なくなかったな。。。
土佐堀川の浸水でちょくちょく水没もするけれど、
そんなのどかで人情味のある公園がビジネス街の中心にあったことが大阪らしい。
当時、証券街はまだ活況で、製薬、金融係のサラリーマンでにぎわう繁華街の賑わいも、
中之島の景観に華を添えていた。

無機質で夕刻にはひと気の薄い今の中之島。大阪に必要かな?
東京の後追いをしても模倣の文化では寂しすぎる。

その変化は船上からの眺めも同じ。
(おまけに屋形船もゴージャスやんか。)
ただ大川の水面の涼風とお酒の美味しさだけは一向に変わらない。
中之島、これからどう変化していくのか。
酔っ払いにはもう判らない。


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