2018/11/08
イリノイ州の西を流れるミシシッピー川で終えた前回の旅、
対岸のミシシッピー州からクルマをスタートさせ、
順調にカンザス州、オクラホマ州へとアクセルを踏む。
どこまでも同じような道と景色が繰り返し、
同じような街並みが現れては消える。
色あせた看板と空家の目立つ商店はさみしいけれど、
郷愁という点ではこれ以上はない。
かってホテルであった建物のウインドウには
限りなく繁栄していた当時のモノクロ写真が飾られている。
写真のなかの路上にはたくさんの人と1920年代のT型フォード。
商店の多くがアール・デコ様式なのは、
その1920年代にこの沿道が整備された証。
デザイン史からはとうの昔に姿を消しても、
その町では現役のアール・デコ建築。
本物のチカラを感じずにはいられない。
1920年代に整備された国道66号線、ルート66は
ハイウェイが整備された1985年に廃止され、
途切れ途切れになったりヒストリックルートや
オールドルートとして保存されていたり、
部分的に高速道路に吸収されながら存続している。
大都市間の小さな町はこの道路のおかげで賑わい、
この道路を中心に街区を形成していた。
ほとんどの街が過疎化し、放置されたゴーストタウンも見ることになるが、
この道路をトレースする旅は、アメリカの一時代をトレースする旅だということ。
もうすぐオクラホマシティ。
その先はテキサス州。