2018/07/15
インターデザイン蓼科のアトリエから5分ほど、
トレッキングコースの登山口がある。
見上げるとアトリエから見ることが出来る、
そこだけ木々がなく芝で覆われたよく目立つ山の頂。
多分あそこにたどり着くかもしれない。
最低限の装備を持ち、
トレッキングで山頂を目指す。
険しい岩山をしばらくよじ登り、
どこまでも続きそうなスギ林に歩を進める。
真夏でもわずかにしか差し込まない日差しのせいだろう、
コース沿いはさまざまな緑をした苔たちが木々や岩を覆いつくす。
その道は尾根らしき平らで細い足元となり、
やがて右手の視界が開けたかと思うと、
谷を挟み間近に八ヶ岳の斜面が見えてきた。
高山を高山から観る、感慨深い景観。
感激もそこそこに尾根伝いを進む。
とうとう目指していた芝の広場が開けてくる。
山頂に広々とした一面の芝生、ひしぎな感覚にとらわれる。
そこに赤い屋根の小屋が一軒。
中にオオカミが住んでいるんだろうか。
山小屋は、ヒュッテ・アルビレオ。
この辺りを登る人には良く知られた山小屋らしい。
シーズンには登山の人でにぎわうらしい。
しかし最近は昔ほどの賑わいはない。と、管理人の男性が話してくれた。
昔大きな山火事があり、
焼野原がそのまま芝生になったんだとか。
360度パノラマのその小屋からは満天の星空が楽しめるらしい。
頂から南に茅野市街、西に車山、背後には蓼科山と八ヶ岳。
芝の上を素早く這うように、低空飛行の雲が草原をすり抜けていく。
そういえばここは標高1900メートル。
天上にいる気分で一服お茶をいただき、
名残惜しく天空の山小屋を後にする。
今年もう一回来てみよう。