2018/03/19
母子生活支援施設をデザインするオファーをいただいた。
これまでいくつもの福祉関連施設のデザインや設計を手掛けているが、
恥ずかしことに母子生活支援施設の概要を知らずにいた。
母子生活支援施設は何らかの事情で配偶者を持たない母子の保護、
自立を促すことを目的とした入所施設。
全国に300弱もの施設があるようで、公営あるいは社会福祉法人がその運営にあたっている。
ウチが手掛けた他所の特別養護老人ホームを見学した当施設のオーナーが
今回、声をかけてくださった。
デザインのお声がかかるという事は、
しっかりとしたデザインが必要であるという事。
それはもちろんオーナーのためでもあるが、
なによりここで多感な18歳までの大事な時期を過ごす子供たちとそのお母さんのため。
幼少期から中高生にかけて子供の住環境は非常に重要。
子供が成長する場としての住環境は
その後の心身の成長に大きな影響を与える。
それは家の大小や所有、賃貸とはまた別次元の話。
要は子供にとって家庭の中で、
居心地の良い場所が必要である事を知ってほしい。
それは日当たりの良い部屋かもしれないし、
あるいは母親が炊事している食卓なのかもしれない。
“食育”の重要性が昨今さかんに言われるが、
今後“住育”と言われる時代も来るかもしれない。
流行りの“収納術”よりよほど重要な事だと思う。。。。。
どんな子供にも自分の家族と家があるように、
お母さんの待つ家、早く帰宅したくなるような家をデザインする。
聖なる家、聖なる母子の家
その責任は決して軽くはない。。。。。