2016/10/04
とある事情でこの半月間、電車通勤をしている、いや強いられている?
最寄りの阪急電車甲陽園駅まで家族にクルマで送ってもらい、
夙川駅で阪急神戸線に乗り継ぎ、市営地下鉄御堂筋線で会社のある本町まで。
混雑を避けるため7時台の電車に乗る。
もしくは9時台の電車でと、いろいろ工夫をしてみる。
それでもまだ真夏日と長雨の空模様が続く最中、
汗かきでメタボリックス症候群の身体はくじけつつある。
元々サラリーマンをやめて独立起業した理由はただひとつ。
「電車通勤をしたくない」から‥‥‥。
快適な自動車通勤を初めて16年目、初めて味わう電車通勤の苦労だ。
前向きに考え、通勤をすこし楽しくしたいため、
普段読まない作家にチャレンジ。文庫本をまとめ買いした。
『海辺のカフカ(上)(中)(下)/村上春樹』
『ねじまき鳥クロニクル(上)(中)(下)/村上春樹』
‥‥‥なるほど、まわりくどいセリフを追いかけるのは時間潰しに丁度いい。
電車にも多少馴れた最近は、帰路の甲陽線へ乗り込むと少し安堵感を覚えたりも。
夙川、苦楽園口、甲陽園と3駅だけの路線は、見慣れた景色が車窓に映り、
この間だけは本を閉じてきれいな夜景を眺めている。
シンクタンク調査ではこの阪急甲陽線沿線はここ数回、
一世帯当たりの総所得が江ノ島電鉄線についで国内2位らしい。
3位以下も京王井の頭線など、すべて在京電鉄であることから、
関西にはもっとこういった、沿線不動産の質の高い再開発と
計画的な住み分けが必要じゃないかと考える。
甲陽園駅前のイカリスーパーでお酒を買っていると背後から、
「ゲンちゃん!!」と大きめの声をかけられた。
町内会の純くんは赤ら顔ですこしいい気分のご様子だった。
やがて駅前に息子が運転するクルマのお迎えが来た。
昭和のニオイも残る気がする、関西ならではの洒落た阪急甲陽線。
10月めいいっぱいお世話になるが、
紅葉の季節まで乗っていたい気もする。