2005/07/05
日本ではスパゲッティのパッケージで有名な『青の洞窟』。
イタリア南部、ナポリ沖に浮かぶ伝説の島、カプリ島は初代ローマ皇帝が一目ぼれし、後に移り住んだといわれる美しい楽園。青の洞窟はそのカプリ島にある。
次にイタリアへ行く機会があれば絶対ドークツへ行ったるでーっと考えていたボクは、今年の夏、ついに上陸を果たした。
宿泊地アマルフィから水上バスで航路約40分。
青の洞窟にはカプリからまた小さなフェリーに乗り換えて行かなければならない。島へ付くと一目散にGrotta Azzura(青の洞窟)ツアー船のカウンターへ。
カウンターは船着場正面にあるのでスグに分かる。
「ほんとにドークツの中に入れるの?」しつこくカウンターのオジさんに確認。「ノープロブレム!」。彼は毅然と言い切る。
やがて出発した船はカプリ島をグルーッっと周って洞窟の前へ到着。
そこはボクたち以外にも団体旅行の船で黒山状態。波に揺られながらみーんなドークツを眺めてる。
「おかしい、ツアー終了時間まで.あと15分しかない。この船だけでも100人は軽く乗ってる。ドークツへはボートで2,3人づつしか入れないハズ。どうやってみんな入るん?」
そして船内に流れる船長のアナウンス。「ただいま洞窟の中に入るには3時間待ちです。残念ですがこのまま船は引き上げます‥‥。」
「冗談やろーっっ!テメェ!ドークツ見るために日本から来てるのにー」「このウソツキ!はじめから入るつもりなかったヤローっっ!」そのままキタナイ英語に翻訳された言葉は船長に浴びせ掛けられる。彼は答える、「アイ・ドン・アンダスタン。」船は哀れ港へ。
それから再び港にもどりカウンターのおじちゃんへ怒涛のクレーム。英語、イタリア語、大阪語をおり交ぜた抗議が10数分続く。
しまいにオジちゃん、空船で出発しようとするさっきの船を呼びとめ、「君たちアレに乗れ」と、ささやいた。
かくしてボクと息子はなんとか再び青の洞窟の航路へ。
出港後船長が、「洞窟に入れるボートの船頭が友達、彼にスグに入れるよう頼むからチップを忘れずに。」
サンタ・ルチアの歌声が響き渡る洞窟、神秘に輝く青の世界を体験できたボクは実感、“イタリアは主張なくして旅は無し!”“地獄の沙汰も何とやら!”。
そしてあらため、カプリから洞窟へはタクシーで陸伝いで行って下さい。洞窟の前までは必ずたどり着けます。ツアー船で行くには高度な交渉術が必要です。『地球の歩き方』には絶対載ってない‥‥。(源)