2015/08/10

分譲マンション『デザイン監修』のメリットとデメリットを考えてみる。その1(スキーム)

インターデザインの藤高周平です。

最近ありがたいことに新規デベロパーさんのデザイン依頼も増えている。依頼内容もシニアマンションから超都市型マンションまで商品構成も広がっているように思う。そこで、分譲マンションの『デザイン監修』の意味を2回に分けて解説させて頂く。

1回目のお話は『デザイン監修』のスキームについて。

1.『デザイン監修』業務とは?

デザイン監修とは、設計事務所が本来行う建物の外観や共用部のデザイン作業を“建築家”や“デザイン会社”が代行する業務のこと。(業界では“デザイナーを使う”と言われる)

デザイン監修は、アトリエ系の建築家や大手設計事務所に依頼する場合、インテリア系のデザイナーに依頼する場合、外観デザイン専門会社に依頼する場合がある。分譲マンションに手慣れた設計事務所が、デザインも得意とは限らないため、近年分譲マンション業界ではデザイナーを使って商品力アップをさせるプロジェクトが増えている。

2.『デザイン監修』のスキームのパターンを考えてみる。

デザイン監修のスキームには、プロジェクト内容や設計会社によって変わるけど、業界で多いパターンは次のふたつ。

パターン1:分譲マンションに手慣れた設計事務所案件の場合

業界でもっとも多いのが、分譲マンションに手慣れた設計事務所に設計を依頼し、デザイナーを使って商品作りを行うパターン。

理由はマンションに手慣れた設計事務所に依頼したいが、デザインも上手くまとめてくれる事務所が少ないためだろう。
多くのデベロッパーさんは設計事務所の提案に満足できず、苦労して商品作りを行っている。そのためパース屋さんが何案も作らされ締め切り直前にやっとデザイン決定がすることもよくある話。
デザイン業務をデザイナーに代行してもらうことで、限られたスケジュールで良い商品作りができる。

もともと分譲マンションに手慣れた設計事務所は図面作成や申請業務も計算でき、品質的にも安心できるので、デザインの足らない部分だけをデサイナーに代行させることで手間をかけずに商品造りができるのである。

パターン2:ゼネコン設計施工案件の場合

大型物件に多いのが、建築コストを抑えるため、分譲マンションに手慣れたゼネコンに設計施工で依頼し、デザイナーを使ってエントランス周りや共用部など、お客様が一番目に触れる部分の商品力アップを行うパターン。

理由はマンションに手慣れたゼネコン設計施工の場合、コスト優先の設計となり、外観や共用部も単調になりがちだからだろう。しかも大型物件の場合様々な共用部があり、造り込み次第で販売に大きく影響すると言われている。

ゼネコン設計にありがちなコンセプトが伴わないデザインをデザイナーに代行してもらうことで、売れるコンセプチャルな販売パースが描けるのである。もともと全体の建築コストが抑えられているので、共用部などに多少のコストを追加しても充分採算性が得られるとの考え方もあるようだ。

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150622分譲マンションデザインメニュー表
※上記料金表は分譲マンションの場合です。賃貸マンション、商業施設などのデザイン監修業務は別途お問い合わせください。

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