2017/09/15

家族を呼ぶデザイン

写真家、松村芳治氏に撮影していただいた高齢者施設
「アステリスク」の写真が届いた。
松村さんの撮る建築写真はいつも律律しい。

設計者の意図する完成形を
最も映える構図で表現してもらえる。

施設は堺市檜尾台の見晴らしのよい高台に建つ。
鉄骨三階建てながら、極力平屋に近い印象をもてるようデザインを工夫をしている。
アプローチは約一間の深庇を連ね、上階が視界に入らぬように。
その上階は大部分を透明のガラス手摺で覆い、
居室の大窓を通し、対面側の景観が透けるよう“抜け感”を出している。
また景観の映り込みも期待している。

平屋に見せたかった理由は、
この地域から入所するお年寄りたちが若いころ過ごした、
昔の日本家屋がおおむね平屋だったから。

懐かしい昔の家へ帰ってもらいたい‥‥‥

施設は地域密着型のユニットケア。
特別養護老人ホーム、ショートステイ、そしてグループホーム。

地域密着だけに、週末には近所に住まう家族が訪ねてくるだろう。
入所者だけでなく、
その家族たちにも心地よく愛されるデザインであれば、
入所されるお年寄りの孤独が少しでも解消される。

そんな想いをデザインにこめて‥‥‥。


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